民話の里・・・遠野駅~JR東日本 釜石線
今ではほとんど見かけないL型ブロックを積み上げた大型駅舎だ。
古い校舎を思わせる寄せ棟屋根の二階建で、焼き締めた色あいのブロックが石積みのように見える。
そのブロックも今の縦孔ブロックとは異な硬いレンガのような質感でさまざまな大きさのものが使われている。
ホーム側から見ても田舎の駅とは思えないような立派な造りで、ホームの待合所までレンガでできている。
この遠野に鉄道が開通したのは大正三年(一九一四)四月十八日のこと。
宮沢賢治の銀河鉄道のモデルになったという岩手軽便鉄道が花巻から伸びてきた。
昭和十一年(一九三六)に国有化され、標高差三百メートルという仙人峠を越えて釜石に通じたのが昭和二十五年(一九五〇)のこと。
この年、遠野に峠越えのための機関区が置かれ、同時に二階にその事務所を置くこの駅舎が建てられた。
当時はボイラーによるスチーム暖房も完備した近代的設備で町の人を驚かせたという。